" 自動車保険 通販型各社のリスク細分の違い

リスク細分の違いで通販型各社の特徴がわかる

自動車保険のリスク細分とは?

「リスク細分型保険」とは、契約者の細かな条件の違いによって保険料が定められるタイプの保険です。

ドライバーのプロフィールや自動車の使用状況などをリスク(事故の確率)に応じて区分し、リスクの小さい契約者の保険料は安くし、リスクの大きい契約者にはそれなりに高い保険料を負担してもらうという考え方による仕組みです。

このタイプの自動車保険は1997年に外資系のアメリカンホームダイレクトが初めて発売しました。

1998年の完全自由化を境に外資系を中心とした損保各社が続々と「リスク細分型自動車保険」を発売し、現在ではリスク細分型が国内損保も含めた自動車保険の主流になっています。

自動車保険のリスク細分

リスク細分型は、
・運転歴(免許証の色など)
・自動車の使用目的(営業用、自家用、その他)
・年間走行距離やその他自動車の使用状況
・地域
・自動車の種別
などの条件を細かく区分してきめ細かく保険料を設定する仕組みになっています。

リスク細分型の出現以前も、車種やドライバーの年齢、事故歴などによって保険料には差がつけられていましたが、リスク細分型によって保険料に差をつける要因が大幅に細分化されました。

リスク細分型によって保険料が安くなるのは、週末ドライバーや優良ドライバーなど各社のリスク要因区分に該当する人たちです。

また、安全意識の高い優良者がリスクの大きい人の分まで保険料を負担しなければならないという従来型の自動車保険の理不尽感が解消されたこともメリットかもしれません。


リスクが小さいと保険料が安くなる

リスクの違いで保険料に差をつける要因は「リスク要因」と呼ばれています。

「リスク要因」としては次の9項目が金融庁から認められています。(保険業法施行規則)

年齢/性別/運転歴/使用目的/年間走行距離等/地域/
自動車の種別/安全装置の有無/所有台数

リスク細分型各社では、従来型にはなかった
・運転歴として「免許の色」
・走行距離として「年間走行距離」
・使用目的として「日常レジャー」「通勤・通学」など
・地域として「主に運転する地域」
などのリスク要因を新たに採用して、きめ細かい保険料設定の自動車保険を開発したというわけです。

通販型各社はいずれもリスク細分を採用していますが、各社のリスク区分は同じではありません。

このリスク要因をどう設定するのかによって自動車保険の特徴が違ったものになります。

アクサダイレクト、ソニー損保などのように「免許の色」、「走行距離」をリスク要因として優良ドライバーや週末ドライバーを優遇するタイプもあれば、
三井ダイレクト損保のように免許の色、走行距離では保険料に差をつけないタイプもあります。

また当然ですが、リスク細分によってどんな条件でも保険料が安くなるわけではありません。

年間走行距離、免許証の色などによって従来型より保険料が高くなる場合もあることを知っておく必要があります。


リスク細分で保険料はどう変わるのか

実際にリスク細分によって保険料はどのように変化するのでしょうか。
主なリスク要因ごとに見積もり比較で試算してみました。

<見積もり条件>
ホンダステップワゴン 30歳以上補償 17等級 家族限定
対人対物:無制限 搭乗者傷害:1千万円 人身傷害:3千万円 車両(一般 2百万円 免責5万円-10万円)

年間走行距離による保険料の違い(ソニー損保)

3千km以下  ⇒44,230円
5千km以下  ⇒46,580円
7千km以下  ⇒48,570円
9千km以下  ⇒52,370円
1万1千km以下⇒54,590円
1万6千km以下⇒63,570円
無制限     ⇒66,090円

使用目的による保険料の違い(アクサダイレクト)

日常・レジャー使用⇒38,660円
通勤・通学使用  ⇒45,260円
業務使用     ⇒50,040円

免許証の色による保険料の違い(ソニー損保)

ゴールド ⇒46,580円
ブルー  ⇒48,880円

使用地域による保険料の違い(アクサダイレクト)

北海道   ⇒41,110円
東北    ⇒33,590円
関東・甲信越⇒38,660円
北陸・東海 ⇒40,740円
近畿・中国 ⇒42,360円
四国    ⇒39,390円
九州    ⇒37,440円


いかがでしょうか。各リスク要因の違いにより保険料に大きい差がでてきますが、この点がリスク細分型の自動車保険の特徴です。

リスク要因のとりあげ方や保険料区分の設け方も各社それぞれであり、例えば、アクサダイレクトは使用地域により保険料が違うのに対し、ソニー損保は使用地域によって保険料が変わることはありません。

また、アクサダイレクトは走行距離区分が、5,000Km未満、5,000Km以上10,000Km未満、10,000Km以上と大きく3区分しかされていませんが、ソニー損保は細かく7つもの区分に分かれているといった具合です。

同じリスク細分型と言っても、各社によってリスク要因もちがいランクの刻み方も違うため、条件の違いによって一番安くなる保険会社が違ってくることになります。


各社はリスク区分の設定によって競争している

通販型に限らず各社のリスクの区分(リスク要因)の設定は様々で、この違いにより自社の自動車保険の特徴を出しています。

リスク区分を他社と差別化することにより顧客ターゲットを決めているといえるでしょう。

例えば「走行距離」で見ると、走行距離が少ないと保険料が安くなるソニー損保やアクサダイレクトに対して、SBI損保などはあえて走行距離のリスク区分を設けず、走行距離が多いため他社では保険料が高くなってしまう顧客をターゲットにしているといえるでしょう。

また、三井ダイレクト損保が「免許証の色」をリスク区分としていないのも、他社では保険料が高くなってしまうブルー免許、グリーン免許の人をターゲットにしているからでしょう。

さらにリスク区分ごとの刻み方も各社それぞれであり、自分の条件でどこがより安い保険料になるのかは実際に各社の見積もりを比較しないと分からないというのが現実です。

でも様々な条件の人が自分にあった自動車保険を多様な商品の中から選べるようになったのは、保険自由化の最大のメリットです。

無料の一括見積もりなどを上手に活用し、納得の選択を行いたいものです。

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通販型は年々シェアを伸ばしている

通販型の自動車保険はテレビなどでほとんど毎日のように広告されているため、認知度は従来型の自動車保険よりかなり高くなっていると考えられます。

知らず知らずのうちに認知させられている感のある通販型ですが、自動車保険全体のシェアではどれぐらいを占めるのでしょうか。

認知度からみれば意外で驚くかもしれませんが、平成23年3月期の決算ベースで(価格コム調べ)なんと5.5パーセント程度のシェアになっています。

ただし、従来型の方の傾向とは異なり小さいながらも年々そのシェアは伸びており、通販型の普及が進んでいることが伺われます。

ちなみに、「通販型売り上げ○年連続NO.1」のテレビ広告でおなじみのソニー損保の売り上げ(正味収入保険料)を見ると次のようになっています。

   <ソニー損保の正味収入保険料の推移>

    2007年3月期  504億円
    2008年3月期  550億円
    2009年3月期  611億円
    2010年3月期  674億円
    2011年3月期  733億円

この売り上げの増え方には通販型全体を象徴しているような勢いを感じますがどうでしょうか。

通販型は今まさに育ち盛りであり、まだまだシェアは小さいものの、それだけに各社の営業努力に期待できるというものでしょう。


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