" 自動車保険の等級制度が改定された

事故のペナルティーが厳しくなった新等級制度

2012年10月から大手損保を中心に次のような等級制度の大幅な改定が行われました。

・等級ごとの割引・割増率を3年間で新しい率へ移行する
・通常の等級のほかに2013年10月から「事故有等級」を設ける
・等級すえおき事故を廃止して「1等級ダウン事故」とする

どの改定も保険料に影響してくる内容ですが、特に影響が大きいと考えられるのは「事故有等級」の新設です。

細かくてわかりにくい点もありますが、改定の内容を一つづつ検証してみます。

3年間で新しい割引率へ移行

まずは、等級制度の基本となる割引・割増率ですが、2012年10月から2015年10月までの3年間で新しい割引・割増率に移行することになっています。

等級の違いによるリスク曲線の実態に沿った割引・割増率にするもので、次の比較表からわかるように、7等級から10等級までの間の割引率の変更が大きくなっています。

逆に13等級から16等級までの間は変更幅が小さく、保険料への影響も小さいと考えられます。

移行に3年間をかけるのは、「等級が上がったのに保険料が高くなった」ということを避けるためと説明されています。

■2015年10月からの新割引・割増率への移行

等級
   現行
(2012年10月~)

2013年10月~

2014年10月~

2015年10月~

現行と移行後の差
20 -63 -63 -63 -63 0
19 -61 -59 -57 -55 -6
18 -59 -57 -55 -54 -5
17 -57 -55 -53 -53 -4
16 -55 -52 -52 -52 -3
15 -52 -50 -51 -51 -1
14 -50 -49 -50 -50 0
13 -47 -48 -49 -49 2
12 -44 -47 -48 -48 4
10 -40 -46 -46 -47 7
11 -37 -43 -44 -45 8
9 -33 -41 -42 -43 10
8 -28 -40 -40 -40 12
7 -23 -28 -29 -30 7
6 -17 -19 -19 -19 2
5 -10 -13 -13 -13 3
4 -1 -2 -2 -2 1
3 10 12 12 12 -2
2 26 28 28 28 -2
1 52 64 64 64 -12


「事故有等級」が新設された

今回の改正で「事故有等級」という新たな割引・割増率が2013年10月から適用されることになっています。

これは事故で保険請求をした場合には上記の通常の等級(事故なし等級)とは別に「事故有等級」が適用されるというものです。

3等級ダウン事故ではこの事故有等級が3年間適用され、1等級ダウン事故では1年間適用されます。

20等級の場合だと、等級ダウン後無事故を続けると次のような経緯で元の割引率に戻ることになります。

通常等級の20等級で3等級ダウン事故(-63%)
⇒事故有17等級(-38%)⇒事故有18等級(-40%)⇒事故有19等級(-42%)⇒通常の20等級(-63%)

通常等級の20等級で1等級ダウン事故(-63%)
⇒事故有19等級(-42%)⇒通常等級の20等級(-63%)


自動車保険の等級

次の比較表からわかるように、各等級とも軒並み10%を超える割引率の違いになり、8等級から15等級の間はほぼ2割の割引率の違いになっています。

通常の等級での3等級ダウンでさえ影響が大きいのですが、2013年10月からはこの厳しい「事故有等級」の方の3つ下の等級になるのですから、まさにダブルパンチのようになってしまいます。

今回の改定で最も保険料に大きい影響を及ぼすのは、この事故有等級の新設かもしれません。

■2013年10月からの事故有等級の割引率

等級
移行後の新割引率
(2015年10月~)
事故有等級の割引率
(2013年10月~)

割引率の差
20 -63 -44 -19
19 -55 -42 -13
18 -54 -40 -14
17 -53 -38 -15
16 -52 -36 -16
15 -51 -33 -18
14 -50 -31 -19
13 -49 -29 -20
12 -48 -27 -21
10 -47 -25 -22
11 -45 -23 -22
9 -43 -22 -21
8 -40 -21 -19
7 -30 -20 -10
6 -19 -19 0
5 -13 -13 0
4 -2 -2 0
3 12 12 0
2 28 28 0
1 64 64 0


等級すえおき事故⇒1等級ダウン事故 これも影響が大きい

従来の等級すえおき事故では、次の契約で等級アップはないものの等級ダウンはしないので安心して車両保険を使えるという面がありました。

この等級すえおき事故が廃止され1等級ダウン事故になったことで、従来より等級の回復が1年遅くなり、割引率も事故有等級の適用で大幅に下がってしまいます。

3等級ダウン事故の3年間適用に比べればまだましですが、1年間とはいえ割引率が20ポイント以上も低くなってしまうのは影響が大きいです。

この改定で、修理費が免責金額を超えても、翌年の保険料との兼ね合いから車両保険を使わないというケースがとても増えてしまうような気がします。

それも今回の改正の狙いの一つなのでしょうか。


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